ライトグリーン・スカイ
「やめてよ、変だし」

「なーんか、小さい時から相変わらずと言うか…」

「木葉らしい、かな?」

兄弟揃って苦笑する。私からすれば、この2人の方が相変わらずだと思う。

「うちに来なよ」

炎天下、正直日陰があるとは言え暑くて堪らない。

会えなかった期間が長い分、長話になる気がする。こんな場所で長話なんてしたくない。

「迷惑じゃない?」

「迷惑だったら言わないよ。それに、こんな場所じゃ辛いでしょ?」

「まあな。クソ暑いし」

「じゃ、決まりね」

家までの道中、蝉の鳴声がうっとおしいくらいに響く。文句を言うようにそれを話せば、尋は言う。

「短い命を生きているんだよ。蝉に失礼じゃない?」

私は驚きながらも笑った。本当に尋は何処までも変わっているからだ。
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