ライトグリーン・スカイ
尋によると、お兄ちゃん達は小さな水槽に熱中しているらしい。

自分も見ていたかったけれど、私がいない事に気付いて先を進んだ、との事。

「余計なお世話って言う言葉、知ってる?」

私が尋だけに発した最初の言葉。前に嫌いと言ったのに、どうしてまだ構うの?

「嫌われていても心配なものは心配だし、1人じゃ危ないよ?色々と」

“色々”とって言葉が引っ掛かるものの、

まるで私の心を読んでいたかのように、

彼は何時もの穏やかな口調で言う。

そのまま1人で先に進もうとすると、着いて来る。

私からすれば金魚のフンでしかないのに。

「勝手にすれば!?」

「そうするよ?」

3人と合流するまでの間、迷子になってはいけないと言う理由で2人で行動を共にする事になった。

電話をしても、きっと夢中になって出ない。だから待つしかない。
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