ライトグリーン・スカイ
本当は栞は前に作った葉っぱがあるから迷った。

だけど選ばずにはいられない程に、心を奪われたのだ。

「会計に行くぞ」

レジまで行けば小さな行列が。殆どの人が大量に買おうとしている所為だ。

「もたもたしてるから並ぶ羽目になるんだよ」

少しイライラしているお兄ちゃん。申し訳ない気分だ。

10分程して会計を済ませれば、尋と栄兄ちゃんが既に外にいた。

男の人っていうのは買い物がどうして早いんだろう?謎だ。

既に太陽は西の方向にあり、焼けてしまうような暑さはなくなっていた。

海の近くにあるからか、微かに潮の香りが漂って来る。

「遅い!…凛子はまだなんだな?」

大きな足音を鳴らし、栄兄ちゃんが一言。

やっぱり私よりも買い物は長かった。
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