ライトグリーン・スカイ
出迎えてくれたのは、お母さん。2人を見て驚きながらもにっこりと笑っていた。

「お母さん、どうして教えてくれなかったの!?」

「あら?言わなかった?」

「聞いてない!」

「ほらほら、暑かったでしょう?今、麦茶淹れるからね」

そう言うと私の文句もお構いなしに、3人分の麦茶を用意し始めた。

私達は椅子に腰掛ける。栄兄ちゃんはさっきよりも大きな声を出し、テーブルにうなだれた。

「あー、暑かったー…」

「そんなに大声出さないでよ、兄さん」

尋が苦笑しながら一言。私は部屋に入り込んで来る風が心地よく感じていた。

「栄ちゃんは本当に元気ねー」

「唯一の取柄だからねー」

テーブルに3つ分のコップが置かれ、尋は一口飲んだかと思えば栄兄ちゃんは一気飲み。

この差は一体?
< 7 / 201 >

この作品をシェア

pagetop