ライトグリーン・スカイ
「昨日言おうと思ったけど、お前があまりにも変な顔で熟睡していてなあ…」

“変な”って何。“変な”って。

「メールや電話でなくて直接言いたかったから呼んだ。で、言いたい事はな…」

何時ものふざけた雰囲気はなく、珍しく真剣な表情の栄兄ちゃん。

その迫力に私は押されてしまいそう。だから突っ込もうとしても、何も言えない。

「実はな…」

そこで話がピタリと止まる。何かで悩んでいる様子。

「栄兄ちゃん?」

「話す事2つあるんだけど、どっちからが良い?
俺の事と尋の事だけど、両方ともお前が衝撃受けるのは確実だ」

あまり尋の話を聞きたくはない。聞かなければいけないけれど、今は後からで良い。

「栄兄ちゃんの事からで良いよ?」

「そうか」

悩みが解決したからか安堵の表情に見えた…けど、まだ悩んでいる様子。
< 73 / 201 >

この作品をシェア

pagetop