ライトグリーン・スカイ
「叔母さん、おかわり」

「はいはい」

空になったコップを受け取ると、お母さんは再び麦茶を注ぐ。

それを栄兄ちゃんに渡すと半分くらいまで飲み干した。

もしまた飲み干したならば、今度は私のをあげよう。まだそんなに口は付けていないから。

「お父さんたちは元気?」

「元気過ぎるよ。…あれ?想君は?」

「旅行中。明日になったら帰って来るよ」

お兄ちゃんは今年で21歳。定時制高校出身だから今は大学2年生。

私の推測だけれど、遊びたい盛りなのかもしれない。

「そっか。残念だな。挨拶しようと思ったのに」

「そんなに気を遣わなくて良いよ。お兄ちゃんだから」

「そうよ。また遊びに来た時にはきっといる筈だから。ね?」

「決闘申し込んでやろうと思ったのに、つまらん」

決闘の話はさておき。栄兄ちゃん、本当にお兄ちゃんと仲が良いと思う。

だからと言って、私や実の弟である尋と仲が悪いと言う訳ではない。
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