ライトグリーン・スカイ
「あらあらまた喧嘩?」

家に帰れば呆れたかのような母さんの声が、すぐに聞こえて来る。

そのまま手当てをしてくれた。

「もう喧嘩は駄目だってお父さんも言っているでしょう?」

「だけどさー…」

「だけども何もない!」

消毒液が妙に染みる。男だからと、そこはぐっと堪える。

手当ても終わり、長いように感じた説教も終盤に。

「人を傷付けるのは、誰かを守る最終手段よ?」

この言葉が頭に焼き付いて離れられない。

誰かって誰?母さん?尋?それとも別の誰かなのか?

よく分からないまま朝を迎える。いつもと変わらない、晴れた日。

この日に起きた出来事で母さんの言葉の意味とか、分からない事が分かった。

何時ものように公園に行けば、少しだけ何時もと違うと感じた。
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