ライトグリーン・スカイ
俺の今の願いをぶつければ、“無理な注文はしないで”と言われる。

「えいのめいよだけは、まもらないと。えいがかなしむから、よわいままでいるよ」

だからと言って殴られてやられっぱなしなのも困る。

それに俺はこいつが強かった事には少しショックだったけど、

悲しいなんてことは一切感じなかった。

「そのちからは、おれをまもるときだけにつかえ。ほかはいいから」

「でもそしたら…えいはせいぎの……」

「こぶんがいうこときけないのか!?そのかわり、おまえはおれがまもる」

もうそうすることしか思いつかなくて、半分命令でそう告げる。

何故“代わりに守る”と言ったのか、よく分からない。どうしてだ?

「わかったよ」

少しバツの悪そうな声色でこいつはそう言う。分かってくれただけでも良い。
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