ライトグリーン・スカイ
それは少し言えているかも……しれない。

すると珍しく栄兄ちゃんはふっと微笑んだ。

今まで見たこともない天使のような優しい微笑み。逆に気味が悪い。

「ま、兎に角あいつは忘れられない。この先一生。
あいつが居続ける限り、思い続けるってか?」

恋なのかそうでないのか、ちょっとややこしい。

でも何だかんだ言って栄兄ちゃんは、お兄ちゃんを大事に想っている。

友達以上、そして兄弟以上に。それだけはしっかりと分かった。

ある意味お兄ちゃんは凛ちゃんにとってはライバルって事かな?

「凛ちゃんにそれ言ったら駄目だよ?」

「分かってる。ドン引きは間違いないからな」

「なら良いけど……」

そう言って立ち上がり、帰ろうとしたその瞬間。

「お前まだ何か忘れていないか?」

何の事だかさっぱり理解が出来なかった。
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