ライトグリーン・スカイ
「どうした?」

「ううん。何でもない。有難う」

出て行くお兄ちゃんの後ろ姿を見送り、再びベランダから空を眺めようとした瞬間だった。

険しい顔をした凛ちゃんと、その彼女に引っ張られている栄兄ちゃん。

その表情は少し困惑しているようにも見えた。一体何があったの?

凛ちゃんは携帯をいじり始めた。その数分後、携帯の着信が鳴り響く。

『件名:今

木葉の家の前にいる。もし家にいたら出て来て!

話があるの!』

差出人は凛ちゃん。何でインターホンを鳴らさないんだろう?

不思議になりながらも、下へと降りて凛ちゃん達と合流した。

「鳴らせば良いのに…」

「いるか不安だったから。それに木葉以外の誰にも出くわしたくなかったから」

何が一体どうしたんだろう?

凛ちゃんが少し不機嫌な事以外、分からなかった。
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