ライトグリーン・スカイ
「お待たせしました。アイスティーとアイスコーヒー、烏龍茶になります」

束の間の妙な空気。それを蹴破るかの如く、店員さんが注文した飲み物を持って来た。

ほんの少しだけ、その眼鏡の店員さんが神様みたいにも見えた。

アイスコーヒーを一口飲み、一息ついた所で本題に戻る。

栄兄ちゃんも驚いた様子で凛ちゃんを見ている。一体どういう事?

「あれ?何か変な事でも?」

「お願い。最初から説明してもらって良いかな?」

何故か同じ時間を過ごした筈の栄兄ちゃんも、私の言葉に沢山頷いていた。

まず遡(さかのぼ)る事数時間前。

栄兄ちゃんは凛ちゃんを呼び出した。受けた告白の返事をする為に。

それで栄兄ちゃんはこう言った。

「忘れられない奴がいる。それにお前は友達としか見てない」
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