蝶と蜘蛛2
“「絶対迎えにくるから!」”

そういったあのころの蘭はもうイナイ。

紫「嘘をつく生き物は嫌いよ。」

そういって私は蘭から身を離し歩き出す。

蘭「待てよ紫!!」

ばしって振り払う。

そしてにらみつける。

蘭は私の妖術で動けない。

そして、同時に痛みが蘭の体を襲う。

紫「ばかねえ。あなたは一生、私には叶わないということがわからないの?」

苦痛に顔をすこしゆがめる蘭。

ああ、いいざま。

私をだました罰よ。

私に、自由なんてものを夢見させたね。

術を解く。

紫「蘭。消えなさい。私のまえから一生ね。」

蘭「話を聞いてくれ紫!!」

紫「ねえ蘭?あなたが消えてくれないって言うならば・・・」

そっと蘭の胸に頬を埋める。
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