蝶と蜘蛛2
蘭「まあ生かしはしないけれどな?」

その横顔は美しくも残酷に彩られていた。

蘭「紫!!大丈夫か!!」

紫「わたし、に、触れないで・・・」

いまだせる力で押し返す。

蘭「紫・・・頼む手当てをさせてくれ!!このままじゃお前が死んでしまう!!」

紫「こんなつまらない世界に生きるくらいならば死んだ方がましよ」

そういって微笑む紫はこんな時まで完璧なほどに美しい。

蘭「頼む!!手当てをさせてくれたらば二度と紫のまえにはあらわれない!!だから助けさせてくれ!!!」

泣きそうな顔で叫ぶ蘭。

ああ、その泣き顔素敵ね。

だけど

私はあなたの笑顔のほうが好きよ?

いいえ、好きだったわのほうが正しいかしら?

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