空と海
前からやさしかったはやさしかったのだが、前はもうちょっとピリピリしていた。
張り詰めていたような、なにかに怯えているような………そんな感じだった。
「永久…なんか変わったな……。雰囲気が優しくなったな。」
「え!!?いきなりどうしたの?」
真っ赤に染まる永久の頬。
「いや……ちょっとそう想っただけ。なんかあったのか?」
「ま、まぁ、あったかな………。」
そう言いながら優しい目で俺を見る。
「何…?」
聞いちゃいけないことかも知れない…と思ったのだが、もし…もし、永久をこんな風に優しくしたのがあの、沖田総司だったら……?
そう思うと心が痛む。