空と海
狼と私の出会い
まだ、冬の寒い空気が残っている京。
けれど、寒さの間を抜けて、時より暖かい春の風が時より吹く。
私、春風 永久 (はるかぜ とわ)もこの、日の本の国に新しい風を吹かせるために長州の高杉晋作様、桂小五郎様や岡田以蔵などと一緒にこの京に来た。
「女のお前に何が出来るんだ……?」
ある男にこんな事を言われた事がある。
確かに女は男に比べたら力もないし、体力もない。
けれど、私はそれを生かした戦う方が出来る。
だからひとくくりに"女は弱い"なんてされたくはない
だから、私は同じ長州の高杉さんに頼み込んでここ、京に連れてきてもらった。
一つでも何か学びたい
何かを手に入れたい
傲慢かもしれないが確かに私はこの時、こう思っていたのだ