空と海




「総司....。」


力無く彼の名を口にする私。




「総司....逢いたいよ....。」






そう言いながら空にグッと手を伸ばす。


あの憧れの空


貴方のいる空


届かないと知っていても

越えられないと知っていても

私も空へと手をのばす



『そ..うじ....』



私の手は空を切るはずだった。
けど空は切らず、ギュッとその手を誰かに掴まれる。

掴んだ者を確かめるため、閉じかけていた目をそっと開け、目線をあげるとそこには....彼がいた





『そ..うじ...?』



『永久.....。遅くなってごめんな。向かえに来た。』



浅葱色の羽織を身にまとい、微笑みながら私に問う総司。



ううん。
約束を守ってくれたんだね。
ずっと、待ってたよ....
そういいたいけど溢れてくる涙が堪えきれずそのまま私は総司の胸へと飛び込む。










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