空と海
狼の住みか
私は今、原田さんに連れられて壬生浪士組の屯所にいる。
「少し、ここにいてな?総司呼んでくるから。」
そう言うとどっかにかけて行った原田さん
女を屯所に入れることは余りないらしく、部屋で待たせとくと、飢えた隊士どもに喰われちゃうかもしれないので、屯所の庭の石にチョコンと座らされた。
いくらそっちの知識がない私でも゙喰われる゙の意味くらいは分かる。
一応、男用の服を着て、私は男装をしているつもりなのだが、他人からはそんな風には見えないらしく、原田さんに「え…?それ男装のつもりだったのか……。」
と言われてしまって、男からみたら私は筋肉はついてないし、背丈もない。顔も、女顔だし、どっからどう見ても女らしい。
だから、部屋に入って一人でいるのは原田さん曰わく危ないらしく、私はこうして屯所の庭で待っている。