空と海
あまり、上手く言葉が発せない私………。
だって、人生初の接吻が沖田総司だし、唇に押しつけられた蒲鉾ような感覚が消えないし、何より…ニュルンっての何……?
そう、思いながら私が沖田総司を見ると、沖田総司はあろうことかククッと笑っている
「お前が俺を本気にさせたんだ。責任はとれよな?」
「なっ!!?」
「あと、お前、春風何?」
「なッ!!!!???」
最早、私は思考回路停止、顔は火照って、唇からは感覚が消えなくて、なんて言われても「な」しか言えない。
そんな私を見て、沖田総司はまた、ククッと笑う
「俺、あんたの名を聞いてるんだけど。」
「な、あ、え!? あ、永久ッッ!!!!」
私がとっさに自分の名前を叫ぶと沖田総司は満足そうに「永久」と呟くと、
「永久、覚悟しとけよ?」
そういって、私から離れていった。
私はといえばまだ、なにが起こったか把握出来ず、住みかへと入っていく沖田総司と言う名の狼の後ろ姿をボーと見つめていた。