空と海




入るなり甘い香りが漂う甘味屋


昼餉の終わりと言う事であまり人は多くなく私たち二人はすんなりと奥の空いている席へと座れた




「すいませーん。お団子二つお願いしまーす!!!」



「へい。少々、お待ちください。」


静かな店内に元気な声が響き渡る


そんな中でお茶を啜りながら世間話をしていると香山さんが唐突に話題を変えてくる



「そう言えば壬生浪士知ってますか、春風さん?」



「…み………ぶ…浪士……?」


ふいに、香山さんからかけられた言葉を問い返してしまう



「やっぱり、あまり長州では聞かない名ですよね」




「ええ、その壬生浪士組というのはなんなんですか?」












< 6 / 223 >

この作品をシェア

pagetop