空と海









原田さんや総司、それに他の方だってきっと優しい


壬生浪士組には優しい方が沢山、いるのだ




京の町で恐れられているけれどその怖さの中の優しさ...





けれど、私は………その優しさを利用しようとしている。








長州のためとわかっているが私にだって、罪悪感ぐらいある。






けれど、ここまで来たら引くわけには行かない………。




そう思っていると、もう、壬生浪士組がいる部屋の前まで着ていて、部屋からは沢山の人の声や、笑い声、たまに叫び声まで聞こえる。








「ほな、はりますえ?」


花さんはそう言うと先に部屋へとお辞儀をして入っていった。







私も、花さんの後に続き、ペコリとお辞儀をして入る



(どうか、どうか...彼だけはここにいないでー・・・)













< 71 / 223 >

この作品をシェア

pagetop