空と海









私はそんな事を思いながら部屋を見渡す。





そこにいる壬生浪士組の人達、全員が原田さんの腹踊りを見て、笑っていて、これが彼らの本来の姿なのかもしれない


狼なんかじゃない

本当に温かい空みたい...





そして、笑っている中にひとり、見覚えのある姿


(総司...)


ちょうど、沖田総司も原田さんの腹踊りに夢中で、私に気づいていない。





私はそっと、沖田総司とは反対の位置にいる壬生浪士の方の方に座った。






このまま気づかれず、この時間が終わればいい………。




そう思いながら、隣に座っていた壬生浪士に酌をする。



















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