空と海
話題を変えて香山さんと私は団子に口をつける
団子の味は案外良く、口の中に広がる甘さがくせになる。
高杉さんに買って帰ろっかな…。
そう思い、店の者に声をかけようとしたときだった。
二人の浅葱色のだんだらを羽織った格好のよい男が店の中に入ってくる
一人は主に黒い髪だが毛先が若干茶色がかった髪をしたの方で束ねた人
もう一人は茶髪に近い髪に目元が優しそうな感じの人
その二人は甘味屋にはどこか不釣合いで、どちらかと言うと色町にいそうな人たち
それに変わった晴れわたった青空みたいな羽織
それも二人おそろい。
「変わった方々ですね」
そう言おうと思って、香山さんの方に視線を向けると
もともと白い肌がより一層白くなっていて、血の気が引くとはこういう事を言うんじゃないかってぐらい血色が悪く、茶を持っている手もフルフルとふるえている