Last Mission
戸惑いながらも頷くと、白い歯が二カッと覗いた。
「そんな固くなんなよ!緊張してんのはお前だけじゃねえんだし?」
え…
「オレもこう見えて緊張しまくりだぜ?さっきの飯も全然食えなかったしな!」
「…お前、バリバリ完食してただろ。」
「がっ!!ちょ、お前は黙ってろ琉生っ!」
「お前の説得力の欠片もない励ましを聞いている暇はない。」
「な、何だと!?」
「そうだね。総長さんたち待たせてる。」
「な…水城まで!?」
「斎藤」
「え…」
「モタモタするな。行くぞ。」
「う、うん…」
私はベッドに立てかけてある木刀を手に取ると、部屋を出ていく4人のあとを慌てて追った。
自分の…できる限りを尽くそう。
私は覚悟を決めると、長く続く廊下の先を強く睨んだ。