Last Mission
斉藤が危険をおかしてまでここに来たのは
何か理由があるんだと覚悟してはいるつもりだった。
男装してまで、
オレらにウソをついてまでここに来なければいけなかった理由が…。
だけど今、有沢さんから全てを聞いて
それはオレが想像していた以上に複雑で、
深いものだったんだ…。
気づくとオレは信じられない表情で有沢さんを見ていた。
「それ…本当なんですか…?」
「…。」
オレの問いかけに有沢さんは何も言わない。
だがしばらくして…
「この子がオレに嘘を言ってなければ、
たぶん本当だろうね。」
口元に笑みを浮かべながら言った。