Last Mission

「こいつには…


黒凪を利用するしか方法がなかったんだ。」







誰だって、人を利用することに罪悪感はあるはずだ。





だからきっと斉藤だって同じ。









こいつも…



それなりに辛かったはず。








けど、そうすることでしか兄を助けることができなかったんだ…。













「それに、


実は女で嘘ついてたとか…正直すげーどうでもいい。」







「…。」









ただ黙ってこちらを見ている有沢さんを、




オレはまっすぐに、そして強く見据える。

















オレは別に、斉藤が男だから友達になりたいとか思ってたわけじゃない。







オレは…



斉藤という人間が好きで仲間になりたいって思ったんだ