Last Mission



里緒菜の診察を終え、立ち上がった医者に有沢はコートを差し出す。









「ああ…悪いね、千景くん」




「いえ」











この人は古くから黒凪が世話になっている


世界でも有名な凄腕の医者だ。






白衣の右側のプレートには、黒い文字で「安藤」と描かれている。










海薙たちはまだ黒凪に来て日が浅いから、当然安藤さんのことは知らない。



オレにしてみれば幼いころからの顔見知りだが、こいつらは今日が初めての対面となる。

























「…新入りかね?」





黒いコートを白衣の上から羽織りながら、安藤さんが海薙たちへと視線を向ける。






< 466 / 699 >

この作品をシェア

pagetop