その指に触れて
「汐香のために話すと、まず二日前に遡ります」
「うん」
「二日前にこんなメールが来たんです」
汐香にメールを開いてその画面を見せる。汐香だけでなく、既に見たはずの瞳と睦実も顔をくっつけるようにしてその画面に食い入った。
その画面を見た途端、汐香の端正な顔が歪んだ。
「うわっ、キモっ。無理だわ、これ」
「ていうか万梨子、これ消したんじゃなかった?」
「いや、消えてなかったんだよね。別のメール消してたんだよね」
「で、消さずにいるの? それこそ気持ち悪い」
「汐香のためにとっといてあげたんですー」
「そりゃあどうも」
「でもこのハートマークをなんでわざわざ記号にしたの? 普通絵文字でしょ」
「それあたしも思った」
「これ男だったら引くわ~。ねえ、睦実」
「そうだね。これ彼氏から送られて来たらだめだね」
汐香と睦実が顔を見合わせて、うんと頷く。
彼氏がいる者同士、何かを分かり合ったようだ。
「うん」
「二日前にこんなメールが来たんです」
汐香にメールを開いてその画面を見せる。汐香だけでなく、既に見たはずの瞳と睦実も顔をくっつけるようにしてその画面に食い入った。
その画面を見た途端、汐香の端正な顔が歪んだ。
「うわっ、キモっ。無理だわ、これ」
「ていうか万梨子、これ消したんじゃなかった?」
「いや、消えてなかったんだよね。別のメール消してたんだよね」
「で、消さずにいるの? それこそ気持ち悪い」
「汐香のためにとっといてあげたんですー」
「そりゃあどうも」
「でもこのハートマークをなんでわざわざ記号にしたの? 普通絵文字でしょ」
「それあたしも思った」
「これ男だったら引くわ~。ねえ、睦実」
「そうだね。これ彼氏から送られて来たらだめだね」
汐香と睦実が顔を見合わせて、うんと頷く。
彼氏がいる者同士、何かを分かり合ったようだ。