その指に触れて
「ドロドロの昼ドラなんか見て楽しい?」

「んー、でも人の深層心理が見えて楽しいよ。あたし、心理学とか興味あるし」

「いや、でも昼ドラは……」

「万梨子は精神年齢が三十代だから、平気なのよねー」

「汐香、めっちゃ失礼……」

「でも万梨子は何も思わないんでしょ?」

「いや、やりすぎはちょっと……とは思うよ」

「万梨子のやりすぎのラインがわからない」


瞳は顔をしかめて、睦実は顔をわずかに赤らめて俯いている。


んー、この話をこれ以上するのは無理があるだろう。


「で、さっきのメールの件なんだけど」

「ああ、そうだった。で、私にもそのメールの件教えなさいよ」


ずいっと汐香があたしに顔を寄せる。


もとは美人だけど、ギャルだから目元のメイクがばっちりなのだ。その眼力が恐ろしい。


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