MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
「にしても傷って…本気で怒る程口数が減るタイプだったんだな−」


そう言いながら、何故か傷の頭の上にポンと手を乗せる蔆哉。


傷は不思議そうに小首を傾げ、


「やめれ縮む−」


「元からそんなに背は高くないだろ」


んだとコラ。


「大志と比べると目立たないけど、まだまだ小さい方だよな」


そう言った由奈が、傷と自分の身長を比較するように背中合わせに立った。


「うん、あたしの方が全然高い」


「部長まで何言ってんだよ……」


いいんだよ、これから伸びるんだから。


意味もなく長身揃いの先輩達を思い浮かべ、不機嫌そうな顔になる傷。


そんな傷を見て、蔆哉が爽やかに笑った。


「うん、将来生徒会に入るなら、少なくとも175センチは欲しいな。頑張れよー傷」


さらりと問題発言。


「はっ? ちょっと待て、何だソレ。誰がそんなもんに入るって―――」


「へぇー、傷が生徒会かー。ふむ、何気に面白そうだ。まだずっと先の話だけど、立候補してみたらどうだ?」


「嫌だよ!!つか、俺が2年になる頃にはあんたら卒業してんだろが!!もしも俺が入ったとしても関係ねーだろ!!」


「えー、大丈夫だよ。ちょくちょく遊びに来るから」


「来んな!!」


そうやって、傷達が生徒玄関のど真ん中で騒いでいると―――















「全く。いつまでそんな馬鹿げた会話を続けているつもりですか、会長」














―――不意に。


「あ―――ハリセン副会長」


「誰がハリセンですかっ!!!!!朝にちゃんと名乗ったでしょう。千葉です、千葉美優紀!」


「あー、そうそうソレ」


「ソレって……貴方ねぇ…………!!!!」


現れたのは、生徒会副会長・千葉美優紀の姿だった。

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