MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
同日・廊下
「さてと。これでやっと今まで保留してきた〔今回の事件〕について知る事が出来る訳だが―――」
浅野傷、桜木由奈、黼浦蔆哉、千葉美優紀。
この王生中内では、なかなかに―――というかかなり有名な面子である。
それがこうしてゾロゾロと生徒玄関から生徒会専用会議室までの廊下を行進しているのだから、人によっては輝かしくも恐ろしげにも見えるかもしれない。
まぁ、まだ教師の話が終わっていないのか、他の生徒は誰も見当たらないけれど。
「―――ここで一つ、疑問がある」
歩きながら喋っていた傷が、突如振り向いた。
「……?」
たまたま後ろにいた千葉も、つられて立ち止まる。
「どうしたのですか?」
「おいハリセン、後ろ後ろ」
「誰がハリセン―――ッッ!?」
再び怒鳴ろうとした千葉が、言葉の途中で息を飲み、身体の向きを変える。
「? どうしたんだ-、傷―――あ」
「どうした、何かあったのか―――え」
少し前を行っていた由奈と蔆哉も、傷と千葉と同じ方向へ視線を向けて―――
「ワンワン!!」
もはや聞き慣れた鳴き声。
通常では有り得ない巨体。
そのくせ、人懐っこそうなつぶらな瞳。
「よぉ、ビル・ゲイツ。遊びに来たのか?」
そう言う傷の声は、どこか楽しげに響いた。
浅野傷、桜木由奈、黼浦蔆哉、千葉美優紀。
この王生中内では、なかなかに―――というかかなり有名な面子である。
それがこうしてゾロゾロと生徒玄関から生徒会専用会議室までの廊下を行進しているのだから、人によっては輝かしくも恐ろしげにも見えるかもしれない。
まぁ、まだ教師の話が終わっていないのか、他の生徒は誰も見当たらないけれど。
「―――ここで一つ、疑問がある」
歩きながら喋っていた傷が、突如振り向いた。
「……?」
たまたま後ろにいた千葉も、つられて立ち止まる。
「どうしたのですか?」
「おいハリセン、後ろ後ろ」
「誰がハリセン―――ッッ!?」
再び怒鳴ろうとした千葉が、言葉の途中で息を飲み、身体の向きを変える。
「? どうしたんだ-、傷―――あ」
「どうした、何かあったのか―――え」
少し前を行っていた由奈と蔆哉も、傷と千葉と同じ方向へ視線を向けて―――
「ワンワン!!」
もはや聞き慣れた鳴き声。
通常では有り得ない巨体。
そのくせ、人懐っこそうなつぶらな瞳。
「よぉ、ビル・ゲイツ。遊びに来たのか?」
そう言う傷の声は、どこか楽しげに響いた。