MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
んでもって、数十分後。



「いてててて…………」


「傷君、大丈夫?」


「もー、傷くんったらたかがワンコに苦戦しすぎー」


「はっはっはっはっ!まだまだ修行が足りんなぁオイ!!」


回りには積み上げる程の気絶した巨大犬、デカワンコの山。


その不気味な山に囲まれて、傷は戻って来た琴葉に怪我の手当てをしてもらっていた。


「黙れ!お前らがわざと足を引っ張ったせいだろ!!」


「おや?何の事だい?」


「とぼけんじゃねー!!」


大志と淳夜は真面目に闘わずに、傷の背中を押したり、自分に向かってきたデカワンコから傷を囮に逃げたり、傷に膝カックンしたり、犬にオカワリを教えようとして失敗したりと、見事なまでに傷の邪魔をし続けたのである。



「だってー、傷くん部活の中じゃ最強じゃーん」


「普通に闘ってたら傷の強さばっか目立ってオレらの出番が無くなっちまうじゃんかー」


「お前らだって十分強ぇだろ!つーかバトルシーンはほとんどカットされるんだからそんなの関係無ぇだろうが!!」



もっともな意見を言う傷だが、もちろんコイツらがそんなもの聞くわけもなく。



「さーて、今度はどんな事で邪魔してあげよっかなー」


「パイ投げつけるとかー、後ろから肩をトントン叩いて振り向いたら人差し指でほっぺたブニュってやるヤツとかー、」


「もうこの際闇討ちとかー」


「貴様らぁ…!」


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