MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
「第一問!僕達は何故こうして汗だくになってまで走っているのでしょうか!!」


いきなり声を張り上げて叫んだ大志。


「はぁ?お前何言って―――」


「いいから答える!!」


「え、えーっと、ビル達が逃げたからそれを追いかけて―――」


「はい正解!!続いて第二問!!」


傷に口を挟む隙を与えず口早に喋る大志は、鬼気迫った顔つきをしていた。


「ビル・ゲイツ達は逃げ出す前に、何をしていたでしょう!!」


「うぇ?何って…………」


傷はさっきのビル・ゲイツ達の様子を思い出す。




『ガルルルルルルル…………』


『ん?どうした、ビル』





「あ……」


「ねぇ傷くん、おかしいと思わない?ビル・ゲイツ達が何かに反応したのはずっと遠くなのに、どうしてこんな所まで走ってきたの?」


急にキレた大志は、冷静さを取り戻すのも急だった。


「傷くん。もしかして…………」


「……ビル達も、追いかけてたんだ。何かを…………」


…………ワンワンワンワン……


「「!!」」

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