MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
「お前らこそ何やってんだ!!」


「「どーもーっ、双子のウィーズリー兄弟でーす!!」」


「登場シーンでいきなりそんな嘘はいいから!何でお前らがここにいるんだよ、夏杞!!!!冬杜!!!!」


「傷くん危ない!」


大志の声が聞こえた。


「へっ?うおわっ!!」


「ガルルルルァァァァッッ!!」


突如、青い首輪をつけた巨体犬が大きく跳躍して襲いかかって来た。




間に合わね………っ







ドガッ





「ギャンッ」


「!」


振り向いた傷の目前。

二本の棒状の物体が左右の背後から傷を避けるようにカーブを描いて飛んできて、その先端が同時に犬に当たった。


ぼとりと地面に落ち、ピクピク痙攣する巨大犬。




「あっぶなかったなぁー、傷。俺らに感謝しろよー?」


「ダメだよ油断しちゃあ。意外とこいつら力とか強いしー?」


「……今日も見事なコントロール捌きな事で」




校内きってのお調子者で、コンビを組ませれば勝てる人間はそうそういない、二年生の双子・伊丹 夏杞と冬杜。

もちろん彼らも、部活のメンバーだった。




「つーかお前らだって危なかっただろ。間違って俺に当たってたらどうする」


「ないないそんな事!」


「今の投げっぷり見てなかったの?あんなにキレイにカーブしてたじゃん」


この双子の得意分野は投げ技で、時に傷以上の正確さで標的を捕らえる。


「「いやー、やっぱ登場シーンは張り切ってみるもんだねぇ!」」


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