MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
そしてまたまた数十分後。

「なんか、‘数十分後’って表現が多いなこの話…」

今度は青い首輪のデカワンコ達で山を作った傷、大志、夏杞、冬杜は、赤い首輪のデカワンコ達に顔をペロペロ舐められていた。


「うん、慕ってくれるのは嬉しいけど、口についた血が……」


「そりゃ、相手に噛み付いて闘ってたからなぁ、そいつら」


赤い首輪のデカワンコ達はところどころ血で汚れていたが、大半は青い首輪のデカワンコ達のモノだった。

「でも、相手に結構殺されちゃったね……」


赤デカワンコの数は、34匹から20匹程まで少なくなっていた。


「赤デカワンコ?何か略してねぇ?」


「ま、あれだけの数を相手にこれだけ生き残れたんだ、大したもんだよ」


しかし生きている者も、足を引きずっていたり大きな怪我を負ったりして、あまり好ましい状態とは言えない。


「やれやれ。どうすんだよ、この状況……」


「とにかく今日は疲れたねぇ……」


地面に腰を下ろしている傷と大志に、冬杜が声をかけた。


「でも、こんな所でゆっくりはしてられないよ」


「え?」


「聞こえない?」


「!」


…………ファンファンファンファン……


「警察……!」


「まぁ、道に巨大な犬が大量に転がってるのを見たら、誰だって通報するわな」

デカワンコの死体やら何やらは傷達がいる地点からずっと広がっていた。


恐らくここからは見えない場所をたまたま通りがかり、異様な光景を目にした住民が警察に通報したのだろう。


こんな所にいるのを、警官なんぞに見つかったら……

「に、逃げるぞ!!」


「「「ラジャー!!」」」

「ワンワン!!」
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