MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜

庭では沢山のデカワンコが、寝そべって気持ち良さそうに昼寝をしていた。


「わー、ある意味ホラーみたいな景色ｰ」


「つか何でこんなにデカイの」


二階の大志の部屋の窓から下を覗き込んでいた双子が和やかに言う。


「それだよ！多分それが一番の問題なんだよ」


傷が双子に人差し指をビシッと突き付けた。


「アイツらがただの生き物じゃないって事は、見ればすぐに分かる」


「うん、あんなのが普通に地球上に生息しててたまるか」


「あの群れのボス、ビル・ゲイツっつったっけ？あれ背中に人間乗せて走れるよ」


口々にデカワンコのサイズの異常さを表現する大志達。


「にしてもあんな生物、誰が作ったんだか……」


「あ、やっぱりアレ人間が作ったの？」


「あれじゃない？ほら、キメラってヤツ。合成獣だよ」


「それって、結構いろんな漫画とかアニメとかに出て来るよなぁ−」


「…………」


「ん？傷？」


一人黙り込み、視線を空中にさ迷わせる傷。


「どうした？怪我でもしたのか？」


「まっさか、傷くんがそんな……！」


「いや、傷の邪魔をしてた張本人が驚くなよ」