MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
思えば、数ヶ月前。




『市立王生中学校へ、そして我らがMYG倶楽部へようこそ!』




彼女のこの言葉で、全てが始まった気がする。


『……はぁ?』


『M→まるで Y→夢のような G→学校生活を送るための倶楽部、略してMYG倶楽部だ。覚えておきたまえ!!』


教室中の視線を集め、わざわざ黒板にでかでかと書かれた文字を、白けた目で見る俺。








『部活、入ってみませんか?』


『断る』








何度、この会話を繰り返した事だろう。






「……何であんたがここにいるんだよ…………」


「え?何でと言われても…………傷こそ何で?」


「今仕事帰り」


「マヂ、こんな遅くまで?大変だね〜」


「…………部長。あんたの後ろ……」

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