MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
―――と、いうことで。


「覚えてる人はいるかな?オレの級友にして弱小ストーカー男、3-A・久保 稿一クンでーす」


「何ゆえお前が紹介を……どうも、久保です」


「どうでもいいけど、取りあえずお前帰れ」


「ナゼに!?」


琴葉に手当てしてもらった右の掌を撫でながら、久保が仰天して傷を振り返る。

「どーせお前は俺の家に来たかったんじゃなくて、琴ちゃんを追いかけて来ただけだろ?目障りだ失せろ死ねいてまうぞコラ」


「何かヒドくない!?おれに対してだけ!」


「何言ってんだい、オレなんて卓袱台返しだよ?」


「わんわんわん!!!!!」


「うわっ!?何だこの犬―――デカっ!!!ぐえっ」

「「「あ」」」


ビル・ゲイツが初めて見る久保に飛び付いてすっ転ばせると、その上に乗っかってベロベロと顔を舐めまわした。


「こらビル・ゲイツ、そんなもの舐めたら舌からうじ虫が湧き出るよ」


「湧くかっ!!」


「わんっ!!」




「あ−うっせ−…………」

「今日もいつも通りの朝ね」


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