MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
「ワンワンワンワン!!!!」


「キャンキャンキャンキャン!!!!」


「グルルルルル……!!」

「バウバウバウバウ!!!!」


「なっ…………!!」


千羽がその異様な光景に怯み、体がビクリと震えたそのほんの一瞬。


突如現れた大量の巨大な犬達は千羽の周囲を取り囲み、中でも特に体格の大きい数匹が彼女に飛びかかった。


「なっ、何なんだこの犬達は!!離せぇっっ!!」


千羽がさっきとは打って変わって、荒々しい口調で叫ぶ。


「あー、やっぱ初めて見た時はそんな反応だよなー」


傷がうんうんと頷きながら言う。


「そうかい?可愛いと思うけどなぁ―」


千羽にデカワンコの群れをふっかけた本人は、少し不満そうだった。


「くそっ、このヤロー!!とっとと放しやがれ!!」


「うっわ―、もう丁寧の欠片もないね」


大志が驚きで目を見開いていると、


「ワンワン!!」


淳夜の傍にいたビル・ゲイツも乱闘の中へと飛び込んで行った。


真っ直ぐに千羽の許へ行き、彼女の細い首筋を―――


「ひっ」


「ビル・ゲイツ、ストップ!!」


鋭い牙で食い千切る手前で止まった。


「グルルルル…………!」


耳元にかかる生暖かい息と低い唸り声に、千羽が身動きが取れなくなる。


「さてと……」


「!」


数秒で圧倒的優位に立った淳夜が、落ち着いた声で話掛ける。


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