MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
「……あっち」


「「「げ」」」


傷が顎でさした方を見て、大志と双子が同時に言った。


そこは、左右に開かれた校門のちょうど中心。




二人の男が、向かい合って立っていた。




一人は久保で、既にさっき弾かれたのとは別の鎖分銅を両手に持っている。


もう一人はあまり見慣れない生徒で、右手には三本、左手には二本のクナイをそれぞれの指の間に挟んでいた。

「テメェ……何しやがる…………!!」


久保が低い声で問うと、


「別に。部下を守る為に、当たり前の事をしたまでだけど」


相手は、涼しい顔をして返した。


< 98 / 138 >

この作品をシェア

pagetop