この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止
同じフロアにあるラウンジに場所を変え、豪華なソファーに体を沈めると私は浴びるようにカクテルを何杯も飲み干す。
銀の名前を聞いて、私はイラついてたんだ。私には自分のこと何も言ってくれないのに、私の私生活には強引に入り込んでくる。
自分勝手だよ。銀……
「ミーメちゃん、飲み過ぎだよ」
「いいのれす! まだ飲むのだ。すんませーん、おかわり下さーい」
まだ足りない。全然、足りないよ……
「もうやめた方がいい」
私の腕を掴んだ横田さんの手を振りほどき怒鳴る。
「離して! 飲みたいの。飲ませてよ!」
そんな私を寂しそうな目で見つめる横田さんの顔……それが記憶に残っている最後の光景だった。
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「……ちゃん、ミーメ……ちゃん」
「んんっ……」
「朝だよ。起きて」
はぁ? 朝?
重い瞼を必死でこじ開けると見覚えの無い景色が目に飛び込んでくる。そして、ベットに横たわる私の隣に座ってるのは……横田さん。
「うわっ!」
飛び起きると頭がズキンと痛み再びベットに突っ伏す。
「痛った~い……ウップ……気持ち悪~」
「二日酔いだね。まぁ、あれだけ飲んだんだから当然だな」
あぁぁ……そうだ。昨夜はしこたま飲んだんだ。てか、私、横田さんとここに泊まったってこと? て、ことは、まさか……嘘でしょ?
焦りまくってる私の頭を軽く撫でながら横田さんが微笑む。
「昨夜はありがとう。凄く気持ち良かった」
「ゲゲッ……」
横田さんたら、気持ち良かったなんて、なんちゅー大胆なことを言ってくれるのよ。
でも、ということは、やっぱりシちゃったんだ……情けないことに全く覚えてない。
「あの~…もしや、私からっ……てこと……ないですよね?」
「あれ? 覚えてないの? そうだよ。ミーメちゃんが僕の体の上に乗っかってきたんだよ」
ガーン!……即死。