この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止

⇒《部長と留学先で知り合ったそうだけど、どこまでの関係?》


なんだこりゃ? モロ、プライベートじゃん!


右隣から異様な視線を感じ、私は仕方なくキーボードを打つ。


《ただの知り合いです。なんの関係もありません》


送信……


他のメールを確認すると、このフロアに居る女子社員からの様で、ほとんどが銀との関係を訊ねるものだった。


ったく……何がエリートだよ。ウチの『エデンの園』に来る客より始末が悪い。


それより、私の個人情報だだ漏れじゃん! どうなってんの?


全員に橋倉さんと同じ内容を一斉返信。すると、またメールが送られてきた。


⇒《本当はどうなの? 私にだけは、真実を述べよ!》


橋倉さん、真実を述べよ!って、試験問題じゃあるまいし……


《本当に無関係です》

⇒《その言葉、信じていいのですね?》

《いいのです》


右隣から微かな笑い声が聞こえてきた。恐る恐る視線を向けると橋倉さんが不気味な笑みを浮かべてる。


一瞬、背筋に冷たいモノが走った。


橋倉さん、その顔、絶対ヤバいよ……




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