この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止
「頭がクラクラしてきた……」
そう言った銀が私を抱き上げ、バスルームを出る。濡れた体をタオルで拭いてる間も甘いキスは止まらない。そして薄い布団に私を寝かせ、ゆっくり髪を撫でてくれた。
「ねぇ、銀、彼女とか……居ないの?」
「なんで今、そんなこと聞く?」
「だって、彼女居たらマズいでしょ?」
すると銀は少しだけ笑い「俺の彼女はな、ミーメっていうバカ女だ」って言ったんだ。
「な、何それ! バカって失礼な! それに、私まだ銀と付き合うとか決めてないんだから!」
「じゃあ、今決めろ!」
「そんな……急に言われても……」
ホントは全然OKなのに、私、素直じゃないな……
「時間切れだ。拒否権無し!」
そう言うと銀は再び私を抱き寄せキスをする。
でもね、銀の背中にまわした手……これが私の答えだよ。無意識に漏れる声が銀を求めてるって証拠。
銀と一つになった時、今まで感じたことのない感覚に意識は薄れ、無我夢中で彼にしがみついていた。
こんなに誰かを愛しいと想ったことはない。この繋いだ手を放したくない……銀の傍にいたい。
火照った体が落ち着きを取り戻し、少しヒンヤリと肌寒さを感じると銀は私を優しく包み込む様に抱きしめ、独り言みたいに呟く。
「仕方ねぇな、お前の面倒見てやるよ」
「えっ?」