actually


結局ハルに連れられついた場所は
アキに射撃の訓練をつけて貰ったときとは違う、前よりももっと開けた場所だった


これは、とウミが冷や汗を流した瞬間ハルが言葉を発した


「予想は付いてると思うが俺は剣術担当だ
我流だから基本しか教えない
後は自分でみがけ」


「雑。」


誰もがそう思うであろう訓練内容
しかもアキはしっかりと教えていたことで尚更その雑さが目に見えてくる



「相手とかアドバイスくらいならしてやるよ」



そう笑いながらウミに刀を渡す



「これ、本物?」


「斬れないけどな」


ハルが片手で軽々と持っていたからウミも思わず片手で受け取ってしまったがやはり少し重いようだ

少し鞘から抜くと包丁とはまた違う輝きを持つ刀に見惚れる


「基本の構えはこう」


そう言いながら剣の柄を握ってみせるハル

刀に見惚れている間にはじまってしまった訓練
急いで鞘から完全に刀身をぬくと

見よう見まねでやってみるウミ


「おお、うまいじゃん」


「・・・・バカにしてる?」



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