actually
ふと、上を見上げると人影があった
昼間の太陽が空にきらめく中、逆光で顔も分からなければ性別の判断もつかない
「キャーーーー!」
女の悲鳴が聞こえた
あ、私まだ悲鳴もあげてない
人間、恐怖と驚きが強すぎると悲鳴もあげられないらしい
しばらくするとサイレンの音が聞こえてきた
さっき悲鳴をあげた女性は何かに怯える小動物の様にずっと震えたいる
対して私は呆然と一点を見つめるのみ
そんな私の目の前にスーツを着た男2人、女1人が現れた
「任意の事情聴取を行いたいのですが、よろしいでしょうか」
男の1人が話しかけてきた
事情聴取ってことは警察?
そっか、私って第一発見者とか言う奴なのか
事情聴取は署で行うとかで、その人達と共に車に乗り目的地へと向かった
その時、スーツを着た人達は警察手帳を見せることはなかった