かけぬける青空は、きっと君とつながっている
けれど、今日の遠出は、ハルと香ちゃんが駆け落ちをした、という緊急事態で、そのことを大人たちに知られてはいけないこともあり、あたしの心は、さすがに後ろめたさでいっぱいだ。
だからといって、あとでお母さんたちに叱られたとしても、2人を見つけ出し、せめて駆け落ちに至った理由を話してもらうまでは絶対に帰れないし、たとえ今日中に帰れなくても、お母さんたちと連絡を取ろうとは思っていない。
「……いいんです。2人を見つけることのほうが何よりも先ですし、間宮さんを巻き込んだのはあたしです。責めは全部あたしが引き受けますので、間宮さんは心配しないでください」
「なら、いいけど」
「お願いです、あたしに力を貸してください」
「……お、おう」
ここへ来て、俄然、歯切れよく物を言うあたしに、間宮さんは少々引き気味だ。
あたしがここまで自分の意志を強く出すことは今までなかったための気後れか、あるいは、度胸が据わっている、と思われたのか……。
いや、どちらでもいいのだけれど、今はとにかく、案内板だけでも広いのが分かる園内から、キリンが見られる場所を探すのが先決で、それに加えて、一刻も早く2人がそこにいるのかを確認しに行くのが、あたしたちの急務だ。