かけぬける青空は、きっと君とつながっている
そんな中を少しずつ公園の中へ進んでいくと、滑り台や砂場、うんていなどの遊具もあり、屋根つきのベンチのそばにはブランコもあった。
周りをマンションに囲まれているこの公園は、立地条件から考えると、広すぎるくらいなのだけれど、目に留まった遊具はそれくらいのもので、なんとなく、もの悲しい雰囲気がする。
と……。
「あそこ。誰かいませんか?」
「は?」
「……いえ、います。たぶん、2人です」
公園の中程だろうか、そこまで進んでいって初めて、ブランコに人が2人、座っているようなシルエットが見えてきて、足を止める。
間宮さんにはよく見えていないのかもしれないけれど、白っぽい服装でもしているのだろう、あたしには、あまり街灯の光りが届いていない中でも薄ぼんやりと人の姿が見えていて、たぶん2人いる、と声を潜めたのだった。
とたんに頭に浮かぶのは、ハルと香ちゃんだ。
もともと、こちら方面には来ていないのかもしれない、と思いはじめていた矢先のことだったので、顔は、はっきりと確認できるわけではなかったけれど、ブランコに近づいていくあたしの足にも、先ほどまでとは変わって力が入る。