かけぬける青空は、きっと君とつながっている
すると、間宮さんは言う。
「それも、もう話はついてる。奈緒子さんからは、さっきお前の携帯に連絡があって、事情は話してあるし、2人のほうも、彼女から親に連絡を取ってもらった。心配しなくていい」
「そうでしたか……」
あたしが気を失っている間に、だいたいのことは済んでいるようで、間宮さんには、また感謝をしなくてはならないし、ハルと香ちゃんのほうも、とりあえずは解決の兆しが見えている。
そのことにほっとし、急に体の力が抜けた。
「重……っ」
「すみません」
そうすると、あたしの体重が一気に増えたように感じたのだろう、間宮さんはそう言い、あたしは反射的に謝ったのだけれど、言葉とは裏腹に、どうにも体に力が入ってくれず、うわべだけの謝罪になってしまった。
けれど、間宮さんは「……まあ、いい」とだけ言うと、すぐにあたしを背負い直し、そのまま駅へと足を進め、無言を貫く。
それが、間宮さんなりの“休んでおけ”というサインに思えたあたしは、申し訳ないと思いつつも間宮さんに全体重を預け、寝たふりをした。
少しすると駅に着き、間宮さんに降ろされたあたしは、そこでようやく寝たふりをやめ、4人で連れ立って電車に乗ったのだった。