かけぬける青空は、きっと君とつながっている
その姿に、おばあちゃんはやっぱり和食が好きなんだなぁ、と思っていると、お母さんは緩む口元を隠すように大きな口でご飯を食べ、そんな2人に、あたしは、ああ……!と合点がいく。
思い出したのだけれど、この前、おばあちゃんに漬け物を習っていたから、この浅漬けは、腕試し、といったところなのだと思う。
「美味しい」の一言はなくても、箸が進んでいれば“合格”のサインなのだ、きっと。
まったく……。似た者親子にも程がある。
反対にあたしのほうは、なかなか手が進まないのが申し訳なく、それを見たお母さんは「ごめんね、菜月。気が利かなかったわ……。お粥のほうがよかったわね」と言ってくれた。
けれどあたしは、ううん、と首を振り、「無理しなくていいわよ」と言うお母さんに頷きながら、料理を少しずつ口に運ぶ。
嬉しいのだ、とっても。
お母さんとおばあちゃんが一緒のテーブルについている、というのは、この夏以前の夏もよく目にした光景なのだけれど、こんなに楽しそうな2人を見るのは、今年の夏が初めてだった。
あたしがもっと幼かった頃……小学校のときなどは、お母さんもあたしに付き添って民宿を訪れてはいたものの、おばあちゃんとは、どこかぎくしゃくしていたのを覚えている。