かけぬける青空は、きっと君とつながっている

　
民宿へ戻ると、台所では、いまだにおばあちゃんが朝ご飯の後片付けに四苦八苦していて、思わず吹き出して笑ってしまった。

お母さんの料理は、その全てが大皿にドンドンと盛り付ける、というスタンスなため、いつも１人分ずつ綺麗に盛り付けていくおばあちゃんとは、そこだけは根本的に違っている。


大盛りもいいところで、だからおばあちゃんは「どうやって片づけたらいいんだい……」と、あたしの顔を見るなりぼやき、あたしは笑ってしまった、というわけなのだけれど、ほんと、こんなにたくさん、どうしたらいいのだろう。

ちょっと……いや、かなり限度を超えた大量の料理に、普段見慣れているはずのあたしでさえ、後片付けの段取りが分からなくなった。


「とりあえず、間宮さんが起きたら食べてもらって、残った分は小分けにしておこう？　お昼も夜も食べることになるだろうから、２食分に分けてみるのはどうかな、おばあちゃん」

「そうだね、菜月の言う通りにしよう」

「うん」


ちらりと壁時計を見ると、ちょうど９時半を指していて、あと30分もすれば間宮さんを起こしに行く時間だと思ったあたしは、料理のお皿には軽くラップをかけるだけにしておき、お茶を飲みながら、少し休憩をとることにする。