かけぬける青空は、きっと君とつながっている
 
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「どこにもいない……」


それから、2時間、3時間。

しかし、依然として間宮さんの姿はどこにもなく、手がかりすらつかめないまま時間ばかりが過ぎていくという、胃をキリキリと締めつけられるような痛みばかりが、暮れていく空に比例して、ますます強くなっていた。


やっぱり、雨の中でも探せばよかった……と、辺りが暗くなり、家や町の明かりがつきはじめた中をとぼとぼと歩きながら、後悔をする。

あの雨だったのだ、さすがに雨宿りをしないわけにはいかなかっただろうし、雨が止むまでの間は、そこから動けなかったはずなのだ。

だったら、建物の中を重点的に探せば、見つけられた可能性だって、けして低くはない。


「ああ、もう……っ」


本当にバカだ、あたしは。

なんだか、全てが悪いほうへ悪いほうへ向かっているような気がして、自分のバカさ加減や、空回り具合が、ほとほと嫌になる。


「……あ、あそこ」


そんなとき、ふと山のほうに目を向けると、高台のあたりにひとつだけ、ぽつんと明かりがともっているのが見えて、あたしはやっと、まだ探していない場所があったことを思い出した。
 
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